遺言書は書いた方が良い?必要なケースと必要無いケースとは

「ウチには大した財産も無いから遺言書なんて必要ないだろう」と思っている人も
多いかもしれません。

実際に遺言書が必要ないケースもありますが、残された家族が相続手続きを
スムーズに行うためには遺言書を書いておいた方が良いのです。

目次

遺言書が無い場合の遺産相続

故人の遺言書があれば、
残された家族は遺言書に書かれている内容に従って相続手続きを行います。

しかし遺言書が無い場合には、
民法900条に従ったいわゆる「法定相続」を行うことになります。
(参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089#Mp-Pa_5-Ch_3-Se_2

法定相続では配偶者と子供に相続権があり、子供が居ない場合は故人の親、
親も居ない場合は故人の兄弟姉妹が相続人となるのです。

相続割合は以下の通りです。
 ・配偶者と子供が相続人 配偶者1/2 子供1/2
 ・配偶者と故人の親が相続人 配偶者2/3 親1/3
 ・配偶者と故人の兄弟姉妹が相続人 配偶者3/4 兄弟姉妹1/4

ちなみに子供・親・兄弟姉妹が相続人で複数の場合は頭割りで、
子供が2人居るとしたら1/2を半分に分けるので1/4ずつ相続します。

配偶者が既に亡くなっている場合は、子供が居れば子供のみ、
子供が居なければ親のみ、子供も親も居なければ兄弟姉妹のみが相続人となります。

相続人が配偶者と子供1人なら遺言書は必要ない

自分の遺産を相続するのが配偶者と子供1人なら、
遺言書を書いておく必要はありません。

配偶者と子供1人が相続人の場合は法定相続で半分ずつ分けるので、
特に揉める要素が無いのです。

相続人が2人だけなら遺産分割協議などの相続手続きもそれほど手間はかからず、
スムーズに進められます。

配偶者か子供のどちらかに多く遺産を相続させたいと考えていないなら、
遺言書を書いておく必要は無いです。

相続人が配偶者と子供1人以外のケースは遺言書があった方が良い

相続人が配偶者と子供1人以外のケースでは、
遺言書を書いておいた方が相続で揉める心配がありません。

配偶者と子供1人以外のケースでは、配偶者とその他の相続人の相続割合が違うため
相続手続きで揉める恐れが出てきます。

子供が複数人の場合も、親と同居している、親の世話をしたなどといった理由で
同じ相続割合では納得できないといったこともあります。

遺言書が無い場合の相続手続きには、
相続人全員の実印が押された遺産分割協議書の作成が必要です。

配偶者と子供1人なら遺産分割協議書の作成に手間はそれほどかかりませんが、
相続人の人数が増えると作成に手間がかかります。

遺言書にどの遺産を誰にどれだけ相続させるかを記載しておけば
遺産分割協議書は不要で、相続手続きがスムーズに進められます。

相続人が配偶者と子供1人以外のケースでは、遺産分割協議で揉めないことと
相続手続きがスムーズに進められることから遺言書があった方が良いわけです。

相続財産に不動産が含まれるなら遺言書は必要

相続人の属性や人数に関わらず、
相続財産に不動産が含まれている場合は遺言書は必要と言えます。

相続財産が現預金だけなら相続割合通りに分けやすいですが、
不動産は均等に分けることが難しいです。

誰かが相続にするにしても、
分割して相続するにしても揉める可能性が高くなっています。

共同で相続する方法もありますが、不動産を処分する際に揉めることになります。

相続財産に不動産が含まれている場合には、遺言書で相続内容を
ハッキリさせておくことで相続割合が多少違っていても揉めごとを回避できるのです。

法定相続人に遺産を相続させたくない人が居る場合も遺言書が必要

遺言書があれば、特定の法定相続人に遺産を相続させないこともできます。

相続においては財産の持ち主であった故人の意思が尊重され、
遺言書の内容は法定相続よりも優先されます。

遺言書を書いておくことで、特定の相続人に遺産を相続させないようにしたり、
特定の相続人だけに遺産を相続させるといったこともできるのです。

ただし法定相続人には遺留分の請求が認められているので、
相続廃除の手続きなどをしないと完全に遺言書の通りに相続させることは難しいです。

遺言書で相続人以外の人に譲ることも可能

遺言書があれば、法定相続人以外の人に遺産を譲ることも可能です。

遺言書が無い場合には民法で定められた法定相続人にしか相続権は無く、
法定相続人以外は遺産を受け取れません。

しかし遺言書は法定相続より優先されるので、遺言書に相続人以外の人に
遺産を譲る旨が記載されていると法定相続人以外の人にも遺産が譲れるのです。

例えば配偶者と子供が居るケースでは親に相続権はありませんが、
遺言書に親へ遺産を譲ると書かれていれば親は遺産を受け取ることができます。

血縁者以外にも遺産を譲ることは可能で、
遺言書を書いておければお世話になった友人などにも遺産を譲れます。

まとめ

遺言書は絶対必要なものとは言えません。

しかし家族構成によっては、
遺言書があった方が揉めることなくスムーズに相続手続きが進められます。

家族構成や財産の多寡に関わらず、自分が亡くなった後に
家族に揉めてほしくないなら遺言書は書いておいた方が良いではないでしょうか。

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