杉並区内で目にする「SSR」とは何?

杉並区内を歩いていると、道路に「SSR」というアルファベット3文字が刻まれた
マンホール蓋のようなものや雨水桝があるのを見かけます。

SSRとは何なのか、SSRが刻まれたマンホール蓋のようなものや雨水枡には
どういった意味があるのかなど詳しく見ていきましょう。

SSRは「すぎなみ知る区ロード」の略

杉並区内の道路で見かける「SSR」は
「すぎなみ(Suginami)知る区(Siruku)ロード(Road)」の略です。

1988年に始まった取り組みで
 ・防災
 ・まちづくりの意識啓発
 ・まちの施設や資源を知る
 ・高齢化社会に向けた体力づくりと余暇の活用
 ・杉並区であるという意識の醸成
といった目的を持っています。

区の東と西にある1つずつの輪っかと東西の輪っかが重なる部分の3つから
すぎなみ知る区ロードは成り立っています。

東側にある輪っかは長さ約16.9km、西側の輪っかは長さ約19.4kmで
全長は約36kmにも及ぶのです。

東西の輪っかは杉並区内の神社仏閣や名所旧跡、主な公園や区の施設などを
繋ぐように作られています。

全長36kmに渡るすぎなみ知る区ロードを踏破することで、
文字通り杉並区を深く知ることができるわけです。

SSRを頼りに知る区ロードを歩く

杉並区内の道路で見かけるSSRが刻まれたマンホール蓋のようなものや雨水桝は
「道しるべ」の役割を果たしています。

すぎなみ知る区ロードを形成する道路に、
SSRが刻まれたマンホール蓋のようなものや雨水桝が設置されています。

SSRが刻まれたマンホール蓋のようなものや雨水桝を辿っていけば、
ルートを外れることなくすぎなみ知る区ロードを歩けるというわけです。

すぎなみ知る区ロードを歩いていて迷った場合でも、
SSRのマンホール蓋のようなものや雨水桝を探すことで正しいルートに戻れます。

地図を見るのが苦手という人でも、
SSRを目印にすれば迷うことなくすぎなみ知る区ロードを踏破できるのです。

杉並区役所で知る区ロードの探検地図が貰える

杉並区役所には「知る区ロード探検隊本部」が設置されており、
探検隊本部では知る区ロードの探検地図が貰えます。

杉並区内に住んでいる人はもちろん杉並区外の人でも探検隊本部に行けば地図を
受け取れます。

SSRが刻まれたマンホール蓋のようなものや雨水桝だけでは頼りないので、
知る区ロードを歩くなら探検地図を手に入れましょう。

探検隊本部まで行かなくても、
知る区ロードの公式ホームページでも探検地図のダウンロードが可能です。

「すぎなみ知る区ロード」で検索しても良いですし、
杉並区公式サイトのリンクからもアクセスできます。

杉並区公式サイトからのアクセスは、トップページから「杉並紹介 「コレゾ」すぎなみ」→
「杉並のまちを「魅る」・「歩く」」→「散策地図・杉並百景」に進みます。

さらに「知る区ロードの楽しみ方(パンフレット)」のページに進み、
「関連情報」の「すぎなみ知る区ロードホームページ」を選択すればアクセスできます。

すぎなみ知る区ロードで回れる主なスポット

すぎなみ知る区ロードを歩いて訪れることができる主なスポットをいくつか紹介しましょう。

1つ目は高円寺南3丁目にある「ルック商店街」と「pal商店街」という2つの商店街です。

ルック商店街には古着屋さんや古本屋さんがあり、
思わぬ掘り出し物を見つけに訪れる人も少なくないとか。

pal商店街はどこか懐かしいアーケード商店街で、かつて並んでいた練り物店などの
老舗が新しいお店に変わってしまっているのが少し残念です。

2つはこちらも高円寺南3丁目にある「桃園川緑道」です。

桃園川と言っても現在は遊歩道となっているいわゆる「暗渠」で、
愛好家にとってはたまらないスポットとなっています。

かつて川だったところを歩きながら昔の風景に想いを馳せると、
川だった頃を知らなくても感慨深い気持ちになれます。

暗渠を歩いていくと善福寺川に突き当たり、
歩いてきた道がかつて川だったことが確信できるのです。

杉並区内各所に残る銭湯

知る区ロードを歩くことで訪れることができる主なスポット3つ目は、
杉並区内各所に残る「銭湯」です。

内風呂が一般家庭に普及して久しく、
最近はスーパー銭湯の方が一般的となってきています。

高齢者と言われる年齢の人以外では、
スーパー銭湯ではないまちの銭湯に入ったことがある人は少ないかもしれません。

知る区ロードは全長36kmにも渡りますし、数日に分けるとしても色んなスポットに
足を運びながらだと1日数時間歩くことになります。

知る区ロードの歩き終わりに汗と疲れをまちの銭湯で洗い流していくのも
「粋」なのではないでしょうか。

山中公園の主に会いに行く

知る区ロードの主なスポット4つ目は「山中公園」です。

京王電鉄高井戸駅から徒歩5分のところにある小さな公園で、
遊具はスプリング遊具が3つと滑り台しかありません。

小さな公園がなぜ知る区ロードの主なスポットになっているかと言うと
「主」が居るからなのです。

山中公園の入口にはリアルな正座したゴリラの像があり、
これが山中公園の主と呼ばれています。

子供向けにデフォルメされた可愛いゴリラではなく、
どうして設置されているのかが謎です。

謎なだけに興味を惹かれる人が多く、
杉並区に来たら主を写真に収めるべく山中公園を訪れる人も少なくありません。

宮下公園の顔

すぎなみ知る区ロードの散策で訪れることができる主なスポット5つ目は
宮前2丁目にある「宮下公園」です。

先の山下公園とは違う広々とした公園で、
ジョギングやウォーキングなど軽い運動に利用する区民の方も多くなっています。

山下公園に主が居るなら宮下公園に「顔」があります。

公園の奥に噴水があるのですが、その噴水が人の顔の形をしており、
大きな目と鼻が付いていて頭のてっぺんから水が噴き出す仕組みなのです。

夏場は噴水で水遊びができるようになっていて、
特に休日はたくさんの親子連れで賑わっています。

さすがに大人が水遊びをするわけにはいかないですが、
噴水の水に足を浸けて知る区ロード散策の疲れを癒すのも良いかもしれません。

知る区ロードタワー

6つ目のスポットは高井戸東3丁目にある「杉並清掃工場」です。

いわゆるゴミの焼却施設で、
高さ160mの煙突は23区内の焼却施設の中で3番目の高さとなっています。

杉並区は住宅街が多いため高い建物が少なく、
杉並清掃工場の煙突は遠くからでも見えます。

杉並区のランドマークタワーのような存在で、
かつては「知る区ロードタワー」と呼ばれていたこともあるのです。

地域との調和をコンセプトとしており、清掃工場の敷地内に一般の人も利用できる
ウォーキングロードや足湯などが設置されています。

ウォーキングロードは京王電鉄井の頭線と並走しているので、
井の頭線の電車を間近で見られます。

小さいお子さんはもちろん撮り鉄や見る鉄にもおすすめのスポットです。

区立公園としては最大の柏の宮公園

7つ目のスポットは浜田山2丁目にある「柏の宮公園」です。

約49000㎡という広さの公園で、遊具はもちろんテニスコートや日本庭園、茶室なども
あります。

大阪箕面市にある「キューズモール」や福岡県福岡市の「キャナルシティ博多」の
敷地面積が約43000㎡ですから、ショッピングモールよりも広い公園です。

草地広場に疎林広場と自然を生かした広大な広場がありますから、
遊びたい盛りのお子さんを存分に走り回らせてあげられます。

シロツメクサ(クローバー)の群生地で春には一面シロツメクサで覆われるので、
四つ葉のクローバーを探すなどゆったりとした時間も過ごせます。

公園の奥にある茶室は有料で事前予約が必要ですが、一般の人でも利用可能です。

古墳時代の住居を復元した松ノ木遺跡

8つ目のスポットは松ノ木1丁目にある「松ノ木遺跡」です。

明治時代に発見された旧石器時代から古墳時代にかけての遺跡で、
区内では最大規模の遺跡となっています。

昭和29年には遺跡内で竪穴式住居跡が発見され、
方南峰遺跡の住居址を参考に竪穴式住居が推定復元されているのです。

復元された竪穴式住居は中に入ることも可能で、
中には当時営まれていたであろう生活の様子が展示されています。

知る区ロードからは少し外れますが、
 ・竪穴式住居を復元する際の参考になった方南峰遺跡
 ・縄文時代の住居が復元された下高井戸戸塚山遺跡
も一緒に見学して古代のロマンに思いを馳せるのも良いかもしれません。

4つのオアシス

すぎなみ知る区ロードの東西の輪っかが重なる真ん中の輪っかに
「4つのオアシス」というものがあります。

知る区ロード散策の休憩地となる小さな公園で、全て建築家である六角鬼丈氏が
設計に携わっていて五感で楽しめる工夫が施されています。

六角鬼丈氏は東京藝術大学の教授・名誉教授を務めた経歴を持ち、
東京藝術大学大学美術館や東京武道館の建設にも携わっているのです。

宮前2丁目の宮前公園の一角にあるのが「みみのオアシス」です。

竹林の中にあるので、竹林が奏でる自然の音に設置されている
7つの耳のオブジェとともに耳を傾けると体だけでなく心も癒されます。

天沼3丁目の天沼もえぎ公園の一角にあるのが「ときのオアシス」です。

「地界の天庭」と称された大きな時計盤が設置されており、
その針は広島に原爆が投下された8時15分を指しています。

杉並区阿佐谷出張所のエントランスにあるのが「はなのオアシス」です。

嗅覚をテーマにした4つオブジェと座ると鼻に効くツボを刺激して鼻の通りが
良くなるという椅子が設置されています。

善福寺さくら公園の一角にあるのが「はだしのオアシス」です。

足への刺激をコンセプトに、足裏に刺激が感じられるように裸足で歩ける園路や
足裏のツボや反射区を表した足裏経路石などがあります。

まとめ

杉並区内の道路で見かける「SSR」の文字は「すぎなみ知る区ロード」を表したものです。

全長36kmに及ぶ散策路で、歩くと杉並区を深く知ることができる上に
防災にも役立つので杉並区に住んでいるならぜひ一度踏破してみてください。

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